わたしの不妊治療記録⑪

わたしは、自分自身の体と心の疲弊具合に危機感を感じ、

自ら不妊治療を卒業することを選びました。

ですが、これで終わりではなかったのです…。

2019年7月8日(D24)

今クール4回目のhCG注射の日。

なんか、変にお腹が出てる気がして、いつもと違う違和感を覚えました。

ただ、ちょうど前日が結婚記念日で、かなり食べ過ぎたので、

そのせいかもと思い、特に言いませんでした。

今思えば、違和感を感じたこの時に先生に伝えていたら、

何か変わったかもしれないな、って。

今更後悔しても遅いのですが…。

2019年7月10日(D26)

5回目のhCG注射で、今クール終了。今日で通院も最後!

あとは結果を待つのみ。

なんだけど…やっぱり、お腹周りがなんか気になる。

食べ過ぎ?太った?便秘?

よし、ダイエットするかー!なんて、呑気な事考えていたのですが、

昼過ぎから明らかに腹囲膨満!!!

確実におかしい…絶対ヤバい…

これは、もしかして…もしかしなくても…副作用じゃない?!?!

恐れていたことが起きたと、病院に行かなくても確信しました。

2019年7月11日(D27)

これで通院最後だと決めていた日の翌日に、

クリニックに受診することになるとは思ってもいませんでした。

でも、この異様なお腹の張り具合は尋常じゃない。

急いで診てもらいました。

内診にて、通常約3㎝くらいの卵巣が、9㎝くらいまで腫大していました。

そして、この腹囲膨満の正体は、腹水でした。

この時点で、普段より体重2㎏増。

血液検査の結果もだいぶ重症だったらしく、県立病院を勧められました。

県立病院での検査の結果、即入院決定。

やはり想像してた通り、副作用によるものみたいだけど、

想像以上におおごとになってきているのを感じて怖くなりました。

頑張って不妊治療してただけなのに。ただ赤ちゃんを望んでいただけなのに。

まさかの入院?!意味が分からないんだけど。

しかも、病気による入院ではなくて、自分が行動(不妊治療)した結果の入院。

つまり、不妊治療しなければせずに済んだ入院。

今までの頑張りの結果がこれ?最悪やん。

もう、頭が全然ついていかなくて、体はしんどくて、しばらく放心状態でした。

診断結果は、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)でした。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)

卵巣が排卵誘発剤によって過剰に刺激を受けた状態。

軽症、中等症、重症の3段階ある。

①軽症:卵巣腫大(6~8㎝)、腹水わずか

②中等症:卵巣腫大(8~12㎝)、腹水

③重症:腹水がへその上の上腹部に達する、呼吸障害

★hCGには血管から漏れ出てしまうという副作用がある。血管内は血液が凝縮してしまい、その分血栓症を引き起こしやすくなる。

<症状>お腹の張り、腹痛、急激な体重増加、吐き気、尿量減少、息苦しさ

検査結果からして、わたしは重症に近い中等症だと言われました。

血栓症や胸水を懸念してしばらく点滴生活。

そして、腫大してしまった卵巣の捻転を避けるため絶対安静を余儀なくされました。

これで不妊治療は最後にしようと決断して、頑張ったこの1ヶ月の結果がこれ。

わたしがするって決めてやったことだから、誰も責められないし、自分を憎むしかない。

でも、頑張りを認めてもらえなかったことに対して、神様は恨んだ。

もうこの行き場のない気持ちと、自由の利かない体に、心も体も崩壊寸前でした。

それでも、入院生活は始まります。

わたしの不妊治療記録⑫へと続きます。

不妊治療経験者だからこそ、不妊治療している方を心から尊敬しています。

子供を望むすべての人に、コウノトリさんが赤ちゃんを運んできますように!

(もちろんわたしのところにも…!)

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