願い続ければ、夢は叶う。
努力は必ず報われる。
良く聞く言葉ですが、不妊治療はそういう訳にはいきません。
どんなに頑張っても、自分の力だけではどうにもならない。
奇跡を信じて、待ち続けるしかない。
「今度こそ!」と期待して、「まただめか」と落胆して、その繰り返し。
メンタルとの闘いでもある訳です。
わたしは、今までは、気分の浮き沈みが激しくてツラかったのですが、
不妊治療期間を重ねていくうちに、気分が上がること自体が減っていってしまって、
常にテンション低め状態になっていることに気づき、さすがに危機感を覚えました。
2019年6月17日(D3)
生理が来て気分どん底のまま、クリニックへ。
もうツラい、もうやめる、と宣言しました。
でも先生は、感情的になっているわたしを、静かなトーンでなだめました。
「不妊治療をいつまでどこまでするかは個人の自由です。
強制はしません。でもあなたができることはまだあります。
やらずに後悔しそうなら、やってみませんか?」
やめると覚悟した決意をひるがえすのは、そう簡単なことではありませんでしたが、
もう本当にこれで最後、これでだめならスッパリ諦めると決めて、
最後の治療に臨むことにしました。
周期⑧ クロミッド + hMG + hCG + プレドニゾロン + 精液検査 + 人工授精
最後にすると伝えたら、たくさん組み合わされた気がする…。
- タイミング法の目安は6回で、それ以降は妊娠率が停滞してしまうらしく、次のステップである人工授精に進むことに。(進むのか…)
- 同じような作用をするクロミッドとhMG注射を組み合わせる。(…大丈夫なのか?)
- ずっと続けていた漢方薬を終了する。(結局効果あったのか不明…)
- プレドニゾロンの飲み薬追加。(ステロイドなんか怖いな…)
- 旦那さんの精液検査実施。(やってくれるのか…?)
なんだか不安が隠し切れないのですが、最後だからとりあえずやろうと、自分を奮い立たせました。
プレドニゾロン
作用:副腎での男性ホルモンの産生を抑えることで、排卵しやすくさせる。
→女性でも少量の男性ホルモンが分泌されている。
多くなりすぎると、排卵に抑制的に働いてしまう。
精液検査
精液中の精子の数と運動性を調べる。
(精液中に元気に動いている精子がどれだけいるか)
→さまざまな影響を受けて常に変動するため、結果のバラつきは多い。
流れとしては、まず6月19日(D5)~6月23日(D9)、クロミッド服用。
その翌日から、排卵が確認されるまで毎日通院し、hMG注射。
ふたつ組み合わせたのが良かったのか、わりと順調に6月30日(D16)で排卵確認!
翌日7月1日(D17)に人工授精を実施。
その後、1日おきにhCG注射を打つ…って感じ。
ハードスケジュールだけど、合言葉は「最後」!これで最後だから。
最後だと思うと、不思議と肩の力が少し抜けたような気がしました。
ずっと気を張っていた状態だったから、最後と決めて気持ちがラクになったのかもしれません。
それほどまでに、追い詰められて体も心も疲弊してしまっていたようです。
人工授精の方は、緊張したけど思ってたより痛くなく、すんなり終了。
通水検査の方が痛かったかも…!
人工授精
排卵の時期に合わせて、子宮の入り口から管を入れて、精液を子宮内へ直接注入する方法。
通常、タイミング法の次のステップで行う。
★名前だけ聞くと人工的な感じがするが、タイミング法との違いは精液が入るところだけであり、むしろ自然妊娠に近い方法!
- タイミング法 → 子宮の入り口手前まで精液が入る。
- 人工授精 → もう少し奥の子宮内へ精液を注入させる。
精液が子宮内へ入った後は、自然妊娠やタイミング法と全く変わらない。
→赤ちゃんへの影響もなく、副作用もほとんどない。
体外受精のように、飛躍的に妊娠率があがる訳ではない。
やることやって、なんか変に達成感!
あとは人工授精の結果がうまいこといって、妊娠を待つのみ。
これでもだめだったら、一旦子供のことは置いといて、
何か他に夢中になれる生きがいをみつけよう。
未来の子供にかけていた時間とお金を、
これまで頑張ってきた自分のために、違うことに使って気分をあげよう。
そんな風に、どこか清々しい気持ちでいました。
命かけて必死で戦っていたスポーツ選手が、
オリンピックを機に引退するって決めた時の気持ちに似ている、かも…?笑
こうして、スッキリした気分で自ら不妊治療のピリオドを打った訳ですが。
この後、最悪の事態が訪れるのです…。
詳細は、わたしの不妊治療記録⑪で。
子供を望むすべての人に、コウノトリさんが赤ちゃんを運んできますように!
(もちろんわたしのところにも…!)
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